最終更新:2021.05.10
街中や工事現場、農作業現場など、あらゆるところでたくさんの働く車が活躍しており、その種類や用途はさまざまです。例えば、荷台にグルグルと回るドラムをつけて街中を走っている車を見かけたことはありませんか。あれはミキサー車といい、トラックミキサーやアジテータとも呼ばれることもあります。
ミキサー車の大きな役目は、工場で製造された生コンクリート(生コン)を工事現場まで運ぶこと。生コンは輸送中の時間経過と共に固まったり、性状が変化してしまったりします。そういったことが起こらないように、ドラム内でかき混ぜながら運搬しているのです。ドラムの内部にはブレードと呼ばれるうずまき状の鋼板が取り付けられており、ブレードに沿って移動した生コンが上部までいったら下部に落とす、という方法でかき混ぜられています。
そして排出するときには運搬時とは反対側にドラムを回転させ、ドラム後部についたシュートから流し出します。生コンの排出後は、また運搬できるようタンク内を洗浄しなくてはいけません。タンク内部やブレードについた残りの生コンをスピーディーに洗い流せるよう、ミキサー車には水を貯蔵しておくタンクと水圧ノズルがついています。
ミキサー車が運ぶ生コンは、90分間しかその高い品質を保つことができません。そのため、ミキサー車を配車する際には工場の場所、出荷日、出荷量、車種、往復時間、出荷開始時刻、休憩時間などさまざまな条件を加味して計画を立てることになります。交通渋滞など不測の事態があったとしてもしっかりと仕事をこなさなくてはいけません。
また、総重量11トン以上のミキサー車の場合は大型免許、8トンクラスの場合は中型免許、4~5トンクラスの場合は普通免許と、運転のために必要な免許はそれぞれ異なります。ドライバーに興味がある方は覚えておくといいでしょう。
ちなみに、ミキサー車のドライバーとして採用を目指す場合、必ずしも大型免許をもっていなければならないというわけではないようです。例えば埼玉でミキサー車ドライバーの採用を行っているこちらの会社の場合だと、中型免許以上を持っていれば応募ができるとのことです。さらに、未経験でも応募できるとのこと。専門的な技術や知識が必要な分野での仕事ですので、意外ですよね。
生コンは住宅やビルなど多くの建築物に使われています。私たちの生活に欠かせないものです。それを日々運搬しているミキサー車には、もっと感謝しなくてはいけないかもしれません。
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